ふわふわした被毛で、笑っているような表情が可愛らしいサモエド。実は似ている犬種が存在します。それは日本スピッツという、日本原産の中型犬です。特徴や性質を比較すると違いがたくさん見つかりますよ。
サモエドと日本スピッツの似ている理由や、違いについて確認してみましょう!!
サモエドと日本スピッツを比較!違いは何?

はじめに特徴別で、サモエドと日本スピッツの違いをご紹介します。
ほとんど見た目だけではわからない特徴になりますが、中には観察してみると見た目だけでわかる違いもありますよ。一緒に見ていきましょう!
- 大きさに違いがある
- 吠え方に違いがある
- 希少価値に違いがある
- 毛の色に違いがある
- かかりやすい病気に違いがある
大きさに違いがある
1つ目の違いは「大きさ」です。
サモエドは、最大で約60cmにもなる「大型犬」です。一方で、日本スピッツは大きくなっても40cm程度の「中型犬」です。
大きさが明らかに違うので、成犬同士を並んで比較するとわかりやすいですね。ただ、子犬はどちらももふもふの姿で、よく観察しないと見分けが付きにくそう。
ちなみに、小型犬・中型犬・大型犬という分類は、正式な基準はありません。
吠え方に違いがある
2つ目の違いは「吠え方」です。
サモエドは温厚な性格であまり吠えませんが、日本スピッツは警戒心が強いため、しつけの仕方によっては吠えることがあります。
かつて日本スピッツは、”うるさい犬の代表”といわれたことがありました。しかし、現在はブリーダーの教育によって吠えにくくなってきたといわれています。
希少価値に違いがある
3つ目の違いは「希少価値」です。
サモエドはあまり出回っておらず、ほとんどがブリーダーからの直接購入になります。
一匹あたりの値段は、30~50万円で高価な犬種です。日本スピッツは、ペットショップで購入が可能になります。比較的手に入りやすく人気の犬種です。
毛の色に違いがある
4つ目の違いは「毛の色」です。
サモエドも日本スピッツも、白くてふわふわとした被毛を思い浮かべますが、実は色味に違いがあります。サモエドは真っ白・オフホワイト・クリーム色です。
よく観察してみると色味や濃度が違います。日本スピッツは、純白な毛の色しか認められていません。
かかりやすい病気に違いがある
5つ目の違いは「かかりやすい病気」です。
似た容姿でもかかりやすい病気が違うとなれば、別の犬種なのだと改めてわかりますね。
犬種ごとに病気を紹介するので、症状や対策など知っておきましょう。
サモエドは「緑内障」「糖尿病」にかかりやすい
サモエドのかかりやすい病気は、緑内障・糖尿病などです。
緑内障は視神経や網膜に変化を起こし、視力を失う恐れがあります。角膜の傷から引き起こすことがあるので、異変に気づいたらすくに動物病院を受診しましょう。
糖尿病は遺伝的な要因で、発症することが多い病気です。症状は多飲多尿・脱水・白内障・体重の減少で、治療法はインスリン投与になります。
かかりやすい病気は遺伝的なものもあるので、早期発見・早期治療で少しでも愛犬の負担を減らしたいですよね。そのためには日頃から行動のチェックと、定期的な検診をおすすめします。
日本スピッツは「皮膚疾患」「膝蓋骨脱臼」にかかりやすい
日本スピッツのかかりやすい病気は、皮膚疾患・膝蓋骨脱臼などです。
被毛に覆われた日本スピッツは、高温多湿に弱く皮膚疾患をおこしやすいといわれています。定期的なブラッシングを心がけ、通気性をよくしましょう。
膝蓋骨脱臼は膝の皿が脱臼してしまう病気です。症状は足を引きずり、歩くのが困難になります。進行した場合の治療法は、外科手術が必要です。予防法は日頃からの運動と、食事管理になります。
日本スピッツのかかりやすい病気は、身体の特徴が引き起こしているものもあるので、日頃からのケアや管理が必要です。愛犬も飼い主も負担を感じないよう、習慣的にできるようになるとよいですね。
サモエドと日本スピッツが似ている理由
サモエドはロシアで、サモエドは日本と原産地が違いますが、なぜこんなにも似ているのでしょうか。
その理由は、品種改良が原因だといわれています。
日本スピッツはさまざまな犬種の交配で改良されました。その中にサモエドの交配も含まれているという説が濃厚です。
確実な情報ではありませんが、多くの専門家がこの説を唱えているので信憑性は高いでしょう。
サモエドと日本スピッツの特徴

サモエドと日本スピッツ共通の特徴は、白くてふわふわな被毛と笑っているような表情ですね!
それでは、サモエドと日本スピッツの共通した特徴をご紹介します。どちらも可愛らしい魅力を持っているので、一緒に見ていきましょう!
サモエドと日本スピッツの魅力は愛らしさ
サモエドと日本スピッツの魅力には、愛らしさがあります。
サモエドは社交的で人懐っこい性格なので、早い段階で飼い主や他の犬と仲良くなれるでしょう。甘えてきたり、飼い主に元気がなければ寄り添ってきたりします。
日本スピッツは警戒心が強いといわれていますが、心を開いた相手には甘えるようになりますよ。信頼している相手には従順なので、しつけもしやすくなるでしょう。日本スピッツの場合は、信頼関係を築くことが大切ですね。
心を開くスピードに違いはありますが、サモエドも日本スピッツも人間と仲良くなれる犬種です。
サモエドと日本スピッツは笑顔がかわいい
サモエドと日本スピッツは、オオカミのような顔の形やピンと立った耳が特徴的です。
どちらも口角がキュッと上がり、笑っているように見えます。特に口から舌を出している表情は、満面の笑みに見えて可愛いですよ。口元だけでなくつぶらな瞳もチャームポイントなので、いつも優しい表情を浮かべているように見えるでしょう。
サモエドと日本スピッツは白くてふわふわ
サモエドと日本スピッツの被毛は白くてふわふわしているので、子犬の頃はぬいぐるみのような姿をしています。成犬になってからは被毛にボリュームが出て、さらに柔らかな抱き心地になりますよ。
サモエドと日本スピッツは少しずつ毛色が違うので、雰囲気や表情が変わって見えます。どの毛色でも柔らかく可愛らしいことには変わらないでしょう。
サモエドと日本スピッツの育て方のデータ

名前 | サモエド |
学名 | Canis lupus familiaris |
分類 | 大型犬 |
毛色の種類 | ホワイト White & Biscuit クリーム |
しつけのしやすさ | しやすい |
大きさ | 【体重】16-30kg 【体高】48–60cm |
寿命 | 12~14歳 |
値段 | 30~50万円 |

名前 | 日本スピッツ |
学名 | Canis lupus familiaris |
分類 | 中型犬 |
毛色の種類 | ホワイト |
しつけのしやすさ | しにくい |
大きさ | 【体重】5–9.1kg 【体高】25-38cm |
寿命 | 10~16年 |
値段 | 15~35万円 |
サモエドと日本スピッツ性格の違い
サモエドは社交的で、日本スピッツは警戒心が強いといわれています。飼うなら社交的なサモエドが良さそうですが番犬には向きません。反対に日本スピッツは警戒心の強さから、番犬に向いています。
このように性格によって適正が変わってきます。
関わり方やしつけの仕方も、少しずつ違ってきます。細かいこだわりや好みは、犬種のくくりだけではなく一匹ずつ違いがあるので、時間をかけて向き合っていきましょう。
サモエドと日本スピッツしつけの違い

- サモエドより日本スピッツは根気が必要
- サモエドより日本スピッツは強い信頼関係が必要
- サモエドより日本スピッツは早めのしつけが必要
サモエドと日本スピッツは、性格に違いがあるので、しつけの仕方も変わります。
温厚なサモエドはしつけやすい印象がありますが、実際はどうなのでしょうか?詳しく解説していきます。
日本スピッツはサモエドより根気が必要
サモエドも日本スピッツも賢い犬種です。物覚えが早かったり、知識を応用させたりします。ただし、日本スピッツは警戒心の強い犬なので、すぐには飼い主の言うことを聞かない場合があるでしょう。ときには悪知恵を働かせて、イタズラすることもあります。
サモエドよりはしつけに時間がかかるかもしれません。諦めず長い目でしつけをすると、言いつけを守るようになりますよ。
日本スピッツはサモエドより強い信頼関係が必要
どの犬も飼い主との信頼関係は必要ですが、日本スピッツは特に重要になります。日本スピッツは、一度心を開いた相手に従順です。しつけをスタートする前に、信頼関係を築いておきましょう。
サモエドは人懐っこく、早いうちから心を開いている場合が多いので心配ありません。
日本スピッツはサモエドより早めのしつけが必要
しつけはどの犬種も早めが良いですが、日本スピッツは「吠え」が心配なので特に早くしつけをスタートしたいですね。来人や車の音で吠えてしまう子がいます。
吠え癖になってしまうと厄介なので、子犬のうちからしつけをはじめましょう。愛犬も飼い主もストレスにならない程度に、少しずつ行っていくのがおすすめです。
サモエドと日本スピッツは少しずつ違いがある
サモエドと日本スピッツが似ている理由は、品種改良が原因です。
ですが、似ているのは見た目だけで、特徴・病気・性格・しつけの仕方などに違いがあります。
どちらも魅力的で可愛らしい犬種ですから、犬の特性や魅力を知って、いままで以上に可愛がってあげましょう!