大型犬はなぜ寿命が短い?犬の大きさ別寿命比較

大型犬 寿命 短い病気・ケガ

いつか大型犬を飼いたい!そう思っている方は、多いのではないでしょうか?

しかし、大型犬は小型犬や中型犬と比較して寿命が短いことで知られており、飼う上である程度の覚悟が必要です。私自身についても、大型犬のバーニーズ・マウンテン・ドッグ、ゴールデン・レトリバー、ドーベルマン、その他、中型犬のボーダーコリーを飼っていますが、大型犬の寿命の短さには切なさを感じます。

この記事では、大型犬がなぜ寿命が短いのか、犬種別平均寿命比較や寿命が短い理由、犬種別の発症しやすい病気について紹介させていただきますので、これから大型犬を飼いたいと考えている方は、是非参考にしてみてください。

大型犬とは?どのくらいのサイズから大型犬になるの?

大型犬とは、一般的に25kg以上の犬を指します。実は、純粋犬種の犬籍登録や血統書の発行を行っている「JKC(ジャパンケネルクラブ)」では、それぞれの犬種ごとのサイズ基準を設けていますが、小型犬・中型犬・大型犬というサイズ別の体重基準は設けていません。

しかしながら、一般的には「小型犬=10kg未満」、「中型犬=25kg未満」、「25kg以上の犬が大型犬」に分類され、さらに細かく「超小型犬」や「超大型犬」というような分類がされています。

大型犬の寿命はどのくらい?

小型犬、中型犬、大型犬問わずに全ての犬で考えた場合、平均寿命は「13.7歳」程度だといわれており、ペット保険のアニコム損害保険株式会社の調査によると、サイズ別の平均寿命は以下のような結果が出ています。

※参考:アニコム損害保険株式会社,「犬種別の平均寿命を調査」,2016年5月31日(2021/7/26閲覧)
https://www.anicom-sompo.co.jp/news/2016/news_0160531.html

小型犬の平均寿命

小型犬の平均寿命は「14歳」です。
 ※超小型犬:13.8歳
 (トイ・プードル、ポメラニアン、マルチーズ、チワワ、パピヨンなど)
 ※小型犬:14.2歳
 (パグ、ボストン・テリア、シー・ズー、ミニチュア・シュナウザー、キャバリアなど)

中型犬の平均寿命

中型犬の平均寿命は「13.6歳」です。
 (ウェルシュコーギー、柴犬、ビーグル、フレンチブルドッグ、ボーダーコリーなど)

大型犬の平均寿命

大型犬の平均寿命は「11.55歳」です。
 ※大型犬:12.5歳
 (ゴールデン・レトリーバー、ラブラドール・レトリバー、ダルメシアン、シベリアン・ハスキー、ドーベルマンなど)
 ※超大型犬:10.6歳
 (セント・バーナード、バーニーズ・マウンテン・ドッグ、ニューファンドランド、グレート・ピレニーズ、ボルゾイなど)

大型犬の犬種別平均寿命

実は同じ大型犬の中でも、サイズによって寿命に違いがでます。ここでは、犬種別の寿命について比較を行ってみました。なお、様々な団体が平均寿命調査を行っており、結果はそれぞれ異なるため、あくまで参考としてご確認ください。

大型犬の犬種別平均寿命
ゴールデン・レトリーバー11歳前後
ラブラドール・レトリバー12歳前後
ダルメシアン10~13歳
シベリアン・ハスキー10~13歳
ドーベルマン12~15歳
超大型犬の犬種別平均寿命
セント・バーナード8~10歳
バーニーズ・マウンテン・ドッグ8~10歳
ニューファンドランド8~10歳
グレート・ピレニーズ10~12歳
ボルゾイ7~10歳

大型犬はなぜ寿命が短い?

これまで見ていただいたように、大型犬の平均寿命は小型犬や中型犬より短いことが分かります。
では、なぜ大型犬の寿命は短いのでしょう?

大型犬の平均寿命が短い理由については様々な説がありますが、ここでは代表的なものをご紹介致します。

体の構造による違い

犬のサイズ別で平均寿命に差が生じるのは、体の構造による違いによるものです。
大型犬は、小型犬や中型犬と比較すると、体に対しての心臓を中心とした臓器の比率(サイズ)がが小さいといわれています。

この体と臓器のサイズ比の違いによって、普段生活をする上で各臓器にかかる負担が大きくなり、細胞が老化するスピードを早めている(=寿命が短くなる)のではないかと考えられています。

悪性腫瘍の発症率

犬の死因の第一位が悪性腫瘍ですが、大型犬は体が大きく、小型犬や中型犬と比較して体内の細胞分裂が多いといわれています。

体の中で生じる細胞分裂が多いとがん細胞の発生率が高まるといわれているため、悪性腫瘍を発症しやすく、これが大型犬の平均寿命を短くしている原因だと考えることができます。

なお、犬種別の悪性腫瘍発症に関しても調査団体によって差が生じますが、以下のような犬種順位で発症が多くみられています。

悪性腫瘍で死亡する可能性が高い犬種

1位:バーニーズ・マウンテン・ドック(超大型犬)
2位:ゴールデン・レトリーバー(大型犬)
3位:スコティッシュ・テリア(小型犬)
4位:ブービエ・デ・フランダース(大型犬)
5位:ボクサー(大型犬)

なお、参考までに純血種同士の交配によって生まれた犬のケースでは、悪性腫瘍を中心とした遺伝的疾患が少ないなどの理由から寿命が長くなる傾向にあるという説があります。

遺伝子的要因

犬の体の大きさは、『IGF-1遺伝子(インスリン様成長因子)』という遺伝子によって変わるという説があります。 IGF-1遺伝子の分泌が多ければ多いほど体が大きくなり、寿命が短くなります

また、犬によって遺伝子的に発症しやすい病気がありますが、発症しやすい病気が死亡要因になりやすい病気であれば、必然的に平均寿命が短くなります。

大型犬に発症しやすい病気

ゴールデン・レトリーバー悪性腫瘍、胃拡張・胃捻転症候群、股関節形成不全
ラブラドール・レトリバー悪性腫瘍、三尖弁閉鎖不全症、胃拡張・胃捻転症候群
ダルメシアン尿路結石、皮膚病、胃拡張・胃捻転症候群
シベリアン・ハスキー膝蓋骨脱臼、脂漏症、心室中隔欠損症
ドーベルマン拡張型心筋症、甲状腺機能低下症、胃拡張・胃捻転症候群
セント・バーナード拡張型心筋症、胃拡張・胃捻転症候群、膝蓋骨脱臼
バーニーズ・マウンテン・ドッグ悪性腫瘍、胃拡張・胃捻転症候群、股関節形成不全
ニューファンドランド拡張型心筋症、シスチン尿石症、心房中隔欠損
グレート・ピレニーズ骨肉腫(悪性腫瘍)、股関節形成不全、皮膚病
ボルゾイウォブラー症候群、胃拡張・胃捻転症候群、外耳炎

まとめ

今回は、大型犬の平均寿命、大型犬の犬種別寿命比較や寿命が短い理由について簡単にご紹介させていただきました。

近年、犬の平均寿命は大幅に延びてきていますが、それでも大型犬の平均寿命は猫や小型犬、中型犬と比較すると短くなる傾向にあります。

大型犬をこれから家族として迎え入れたい!と思っている方は、寿命の短さに配慮して犬種別の発症しやすい病気を知った上で飼うことが大切です。

食事管理や生活環境に気をつかい、愛する大型犬たちに1日でも長く幸せに暮らしていただきたいものです。

この記事を書いた専門家
望月 紗貴

ドッグトレーナーとして勤務していた経験を持つ。
現在は「BOWWOW Info.」の代表で、ペット用品開発コンサルタント、フードの配合設計を主に行っている。
■保有資格
「犬の管理栄養士」「ペット看護士資格(マスターライセンス)」「ドッグトレーニングアドバイザー」など。

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